「復興と再生につながるドラマでありたい!」という想いで制作された作品です。
今を生きる中・高校生の皆さんに、どのように伝わったのか。
生徒の皆さんからの感想文を一部ご紹介します。
- 今回の演劇を鑑賞して初めに感じたのは「命の大切さ」です。劇の中ではたくさんの負傷者が出てくるシーンや人が死んでしまうシーンがありました。現代ではありえないような「人が隣で死ぬのは当たり前」という感じが伝わってきて、なんだかぞっとしました。それが当たり前で、慣れて、なんとも感じなくなるということが「人間が人間でなくなる」ということで、それが戦争の怖さなんだなと強く思いました。今、私たちはこうやって平和に楽しく生きていられるけれど、ほんの数十年前には「人間が人間でなくなる」時代があったのだと、とても印象的でした。(山形県・中3女子)
- 戦争がいつ起こるかわからない中、僕たちは暮らしています。これからも、戦争のない平和な日本、そして世界を、人類みんなでつくっていけたらいいなと思っています。劇で感動するのは初めてでした。(鹿児島県・中1男子)
- 泣きました。それが一番正直な感想です。あんなことが起こったことは、今の平和な世界に住んでいて平和ボケしている自分達にとっては信じがたいことです。でも今回、この劇を観て、事実に向き合うことができたというか、まず知ることができてよかったです。ずっと強い絆でひめゆりの人達は結びついていたと思います。今もそれは変わってないと思います。実際あんなことがあったと思うと恐ろしいです。泣きながらでしたが、すごく良い体験となりました。命は大切にしないといけませんね。それがすごく心に響きました。ありがとうございました。これからもがんばってください。本当にありがとうございました。(鹿児島県・中2女子)
- ひめゆり隊の学生さんがどんな思いで死んでいったのかが少し知ることができたような気がしました。愛する人を守り抜くために死ぬことが日本のためと思っている日本人の兵隊さん達の気持ちを思うととても悲しくて、涙が出てきてしまいました。(鹿児島県・中2男子)
- 沖縄戦の歴史を伝えるだけの劇かと思いましたが、沖縄戦を通しての命の大切さ、その当時の沖縄の地獄のような光景を伝えていて、劇に引き込まれていきました。(岡山県・中1男子)
- 社会の先生の話や本を読んだりするのとはまた違い、とても引き込まれ、心臓がバクバクでなぜだかとても緊張しました。歌の場面ではとても心が和みました。今回の演劇を通して、もっと戦争のことを学びたい、知りたい、私たちのいる現在はとても平和なんだという思いでいっぱいになりました。(岡山県・中2女子)
- 私は、みんな「戦争時代の人はかわいそう」とか「親と離れてかわいそう」とか言ってるけど、苦しみながらもがんばって生きている人たちはかわいそうじゃないと思う。「がんばる」ということは「かわいそう」なことではないと今日の劇でそう思いました。「命」は大切だと思う。私はよく、「死にたい」とか言うけど、「命」はすごく大切なものだと今日、すごく思いました。(大阪府・中1女子)
- 知らない事がたくさんあった。今まで「死ね」とか「だまれ」とか言ってる自分を恥ずかしく思った。生きたくても死んでしまった人もたくさんいるのに。命の価値観の違いにも驚いた。だって現在は「命を大切にしよう」なのに、その頃は「お国のために命を捨てよう」なのだから。わたしも命を捨てるのは反対だけど、その戦争の状況を見たらやっぱりそう思ってしまうのかな。(大阪府・中1女子)
- 戦争を本当に生で見たような感じでした。ただ戦争はアカンとか言うだけでは何も意味がないのだと思いました。私達にとって、こうやって学校に行っておいしいご飯を食べて、家族や友達と過ごすことは普通のことです。でもそれって本当はめっちゃありがたい、幸せなことなんだって改めて実感しました。戦争が終わって68年の長い年月がたち、どんどん体験した方も少なくなっていきます。でもどんなことがあっても忘れてはならないし、二度としてはいけません。絶対にそのことを忘れません。(大阪府・中3女子)
- 最初、ひめゆり学徒隊の話だと聞いて、「また戦争の話かー」「修学旅行でやったやん」などと思っていました。しかし、観てみると、真剣な演技に引き込まれてしまいました。再会する場面での感動や先生が死んでしまった時の絶望など、感情の表現が素晴らしく、みんなの心の奥のほうに伝わっていったと思います。「命の大切さ」という言葉にも考えさせられるものがありました。誰もが持っているものだからこそ、こうして深く考えることが必要なのだと感じました。(大阪府・中3男子)
- 戦争について文字でしか知らなかった場面を、目の前で見て改めてとても悲惨な状況だったことを理解できたような気がしました。今がどれほど平和であるのか、日本がどれほど安全であるのか、戦争がどれほど悲しいものであるのか、戦争をなぜ行うのか、ということを考えさせられました。沖縄に行ったとき、明るくて楽しくて活発な部分だけでなく、暗くて残酷で悲惨で重たい部分もしっかり見てこようと思いました。色々なものを見て、自分の目でもう一度確かめなければならないと、この「ひめゆり」は思わせてくれました。(愛知県・高校生)
感想文をお送りくださった皆様、本当に有難うございました。これから「ひめゆり」を観てくださる方の心に、より深く、メッセージを届けることが出来るよう、私たちも過去の出来事、現在の問題と向き合い続けていきたいと思います。